切迫早産の原因は何か?~前編~

こんにちは。
立春を越え、少し暖かい日もありますがまだまだ寒い日が続きますね。

今日は妊娠中によく聞く“切迫早産”について、感じること、普段の妊婦健診の中で
予防のためにお伝えしていることを書いていこうと思います。

“切迫早産”とは何かといいますと、
早産になりかかっている状態ということです。
お腹の中の赤ちゃんは、妊娠37週~41週の間で生まれてくることがほとんどで、
それより早いと早産、42週を超えると過期産という名前が使われています。

早産で生まれてきてしまうと、まだ体の機能が未熟なため、呼吸がうまくできずに
補助を必要としたり、母乳やミルクがうまく飲めずに点滴や胃へ直接チューブをいれて
栄養を確保したりと、おうちへ帰れるようになるまで入院をして、成長を待つことになります。

現代の医療で、赤ちゃんを育てる環境に
お母さんのお腹の中以上の環境を作ることは難しく、
特別な理由がない限り、
できる限り赤ちゃんが外の世界で生きていける大きさに成長するまでは
お腹の中で育んでいく必要があります。

ではその切迫早産はどうして起こってしまうのか。

切迫早産の原因はひとつではなく
様々なことが考えられると言われています。

膣の細菌感染によって、赤ちゃんを包んでいる膜に感染が広がり、
膜が弱くなってしまうことで破水を起こしたり、早産を引き起こすことがあります。

また、お腹の張りは、子宮の筋肉が縮んだり伸びたりすることを言いますが、
このお腹の張りはいわゆる“陣痛”と同じ働きなので、
まだ生まれるには早い週数でこのお腹の張りがある場合には
それを止めるためのお薬が処方されることがあります。

しかし、なぜお腹の張りが起こっているかということに目を向けないまま
お薬で止めるだけだと、からだは張りの原因を伝えようとしてサインを出しているので、
サインにフタをしてしまうことになります。

このサインはその時に限らず、お産中や産後に形を変えて出てくることがあるので、
原因を探ってそこへアプローチしなければ本当の問題解決とは言えません。

助産院では妊婦健診の時に、お腹がよく張る方には細かくお話を伺い
どこに張りの原因があるかを一緒に考えます。
今すぐにでも止めなければいけないほどの強い張りもごくたまにあるので、
その時にはお薬を使うために救急車で病院へ転院します。
しかし、ほとんどの方がお薬を使うところまでいかずに
生活習慣の見直しで、張りのないふわふわのお腹に戻っていかれます。
または、産道が硬く強靭な方は、難産にならないように
早め早めから、子宮の口や産道をマッサージして、赤ちゃんの通り道を柔らかくするための
優しい張りが続く方もいます。

お腹の張りひとつ、ご自身の体からのメッセージであるということを
受け取れるように、トツキトウカ向き合っていきたいですね。

続、後編ではおなかの張りの代表的な原因を二つと、その対処法について
お話したいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございます。
みなさんの産前産後が健やかで、心穏やかな時間となりますように。。

あん助産院 東 沙織

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